ゆっくり走ろう?

物事には何でも「例え話」と言うものがある。
例えば・・・「鬼の様な形相で怒っている」ってのがあるが、別に現実に『鬼』になっているわけでもない
まぁ逆を言えば「鬼」を見たことがないのでなんとも言えないのだが、要は『そんだけ怒っているんだぞ』と諭しているということである。

例え話とは簡単に言えば『わかりやすく説明しつつ 何かを伝える』ということなのだ。
小難しい言葉で説明されてもイメージすらも出来ない時もあるのは誰にでもあることであろう
そういう状況を一挙に解決してくれる頼もしい味方 いわば『言葉の切り札』であり 『言語の世界のゴレンジャー』である。

しかし なんに付けても例外があるというのが世の常であることも現実である。
中には全然内容と『例え」の部分が関係なかったり、はたまた『言いたいことはわかるが・・・』というものまであるのは否定できない
下に上げるのは後者に値するモノであり、逆に俺は反感まで覚えてしまう事になるモノであった。

ゆっくり走ろう

言いたいことはよくわかる・・・
イラストにあるのは、だれがどうみても「カタツムリ」以外ナニモノでもない
もっと他にモチーフにできるものはなかったのか!?
これではあまりにも発想が稚拙過ぎるのではあるまいか?
こんな看板を見てしまったお年寄り共がこれを真に受けて 本当にカタツムリチックなスピードで走ったらエライことである。
いや、カタツムリより数十倍速く走ったとして仮に10Km/hで進んでも大問題なのは誰の目にも明らかであろう。
しかもこの看板・・・カタツムリが2匹も並んで走ってやがる・・いやこの場合は「走っている」というよりも
『進んでいる』と言ったほうが的確かも知れぬのだが、こんなモノ見習って2台も並走されたら事態は収拾がつかなくなる。

10Km/h走行の自動車が2台も並走している場面をイメージしていただきたい。
もう正月だの盆だのGWの交通渋滞どころの話ではない
この地域だけは年がら年中交通渋滞であり しかも24時間フル稼働である
これでは走行者のフラストレーションを異様なまでに跳ね上げる 最悪なイベント発生区域であり、ストレスの溜まったドライバーは無理な追い越しをして衝突事故や人身事故を起こしかねない
この看板1つで大惨事を招くことは必至である
いや・・・もしかしたらそれが 国家公安委員会の真の狙うところであり、足りない税政状況を打破するための究極奥儀かもしれない
税率上げるよりも国民感情も逆撫でせず、合理的であろう

まぁ それでなくとしても悪循環であることには変わらないのだ
仮に車線を増やしたところで焼け石に水である。
だれがこんな地方に来てくれると期待できよう?
ただでさえ、観光客が少ない場所なのだが 拍車をかけるようなマネをして何の利益があるのであろう?
それともこの町には何かしらの思惑があり『外部のモノは町内に近寄らせるな』という黒い陰謀がこの裏に隠されているとでも言うのか?

完全にモチーフを間違えてしまったのは明白であろう
そもそも「ゆっくり走ろう」という言葉自体が矛盾している様でならないのである
「走る」と言う言葉は「すみやかに前へ進む」と言う意味であり「速度を落とす ゆっくり」と言う言葉とは全く逆の位置にある言葉である。
それこそ「例える」ならば『目を閉じながらテレビを見ましょう』と言っている様なものだ
もっと酷い例だと『上に下がる』とかと同じもんである。
どうせなら『ゆっくり 進もう』と書くのなら話は理解できるのだが、お役所の人間の文章力を疑う1枚であることには変わりが無かろう。

なんにせよこれは、地元住民の総意を完全に裏切っているお役所の偽善的行為としか言い様がないのは明らかである。